「今日、８月６日は何の日？」
と聞いて、すぐさま
「広島原爆の日」
と答えてくれる人は、どのくらい居るだろう？
俺は今日、数名に聞いてみた。
すぐさま答えた人は居なかった。
少し考えてから答えたり、こちらが答えを言ってから
「ああ！」
と思い出す。
毎年この日が近づくと、殆ど毎日のように新聞・テレビ等で報道されているのに、である。
恐らく、８月９日に対しても同様だろう。
無論、被爆地である広島市・長崎市や、その近辺では答えはすぐに返ってくるだろう。
俺の住んでいる大阪では、反応はこんなものかも知れない。
年代も関係してくるだろう。
ヒロシマとナガサキは、今年で還暦を迎える。
少なくとも俺の考えでは、そうなっている。
他にも、俺は考え方が違うところがあるようだ。
大概の人は、この日の事を
「原爆が落ちた日」
と、考えてるのではないだろうか？
俺は、この表現に不満がある。
何故かと言えば、原爆は『落ちた』のではなく、『落とされた』と、考えているからだ。
それでも完全に表現しきっているとは思えない。
言葉では表現しきれない複雑な思いがある。
俺が『独り言』でこんな事を書いているのを不思議に思う人も居るだろう。
言ってしまえば、『ピカ（原爆）』は俺にとって他人事では無い。
肉親が一人、殺されている。
祖母の弟だ。
俺の田舎は福山市から電車（福塩線）で２時間の所にある。
俺の親父は当時３歳で、そこに疎開していた。
当然、ピカを受けたワケでは無いし、俺が被爆二世ってワケでも無い。
直接の影響は無い。
だが、祖母の弟は勤労奉仕で広島市に出ていたところをピカで殺された。
会った事も無い人だが、やはり悲しいし悔しい。
そして、ピカが憎い。
テレビを見ていたら、当時ヒロシマのキノコ雲を撮影したアメリカ人が言っていた。
「（ヒロシマに原爆を落とした事に対し）謝罪はしない。
アメリカには、『リメンバー パール・ハーバー』と言う言葉がある」
俺はカチンと来た。
「日本にだって、『ノー モア ヒロシマ ノー モア ナガサキ』と言う言葉がある！」
俺は心で叫んでテレビのスイッチを切った。
そして思った。
戦争は、いつまでも人の心に暗い影しか残さん。
ヒロシマとナガサキの惨状を、二度と起こしてはいけない。
戦争は、絶対にいかん。
今回は、怒り・悲しみ・憎しみ等々の為、なんだか文章が妙な物になってしまった。
非常に読み難く、理解できない部分があったかも知れない。
しかし、今日（８月６日）という日を、何らかの形で文章にしたかったのである。
読んでいる方には解らないのだが、いつもの『独り言』は一気に書ける。
だが、今日は複雑な思いが絡まっているせいか、キーボードを叩く指が止まる事が多く、
いつもの倍以上の時間がかかった。
普通の『独り言』なら、３０分から長くて１時間以内だが、今日は違った。
この一行の段階で、２時間を超えている。
本当なら俺は今日、広島に行きたかった。
午前８時１５分を、平和公園で迎えたかった。
しかし、仕事の関係上休む事はできず、会社のロッカー・ルームで１分間の黙祷をした。
この思いは、一生持ち続けたいと思う。
最後に、今日のこの文章を読んでくれた人に、お礼とお詫び、そしてお願いをしたい。
今日の拙い文章を読んでくれてありがとう。
そして、拙い文章でゴメンナサイ。
そして・・・
ヒロシマとナガサキとピカを、絶対に忘れないで下さい。
※本文注 ： 文章中に何度も出てくるピカとは、言うまでも無いでしょうが原爆の事です。